2009/08/31

更年期障害など

更年期障害は年齢に伴う卵巣の機能低下によってホルモンバランスが乱れて不快な症状が出ます。あるいは、年齢に関係なくホルモンバランスの乱れが生じて起こる血の道症も同じように不快な症状が出ます。のぼせ、急なほてりや発汗、めまい、動悸、不安、疲労倦怠感、不眠など、人によって程度は様々です。そのような症状を改善するには漢方薬が一番安心で最短の治療です。

インフルエンザや風邪への備え

うがい手洗い、マスクの着用、規則正しい生活をして疲労をためない、など基本的な事を行いましょう。もしかかってしまったら早めに漢方薬を飲むとその後の治りが良い事が多いです。咽頭の違和感や痛み、ゾクゾクと寒気がするなど、熱が出始める前に、もしかしてインフルエンザでは?と思ったらすぐに飲むことができる煎じ薬抽出パックを用意しました(胃腸の弱い方など使用に制限が必要な場合がありますのでご相談ください)。インフルエンザの反応が陽性になるのには発熱後数時間経過してからなので、その前からすぐに飲み始めることで病気の悪化を防ぎます。

2009/08/24

漢方薬との付き合い方

西洋薬では優れた治療法がないという疾患の治療、体を丈夫にしたり体質改善をする場合、いろいろな疾患を併発している場合、原因不明の疾患、などにおいては、良い品質の煎じ薬を服用すべきであると思います。第一の理由は早く効果を出すためです。効果の低い薬(効いているのかどうかはっきりしない薬)を長期にわたり服用することをあなたは望んでいるでしょうか?保険の効く生薬と比較してもやはり品質は大きく違います。


胃腸疾患例1:
胃腸をこわしたといって市販の胃腸薬を飲んだがあまり効かない。そこで煎じ薬を試したところ1日でほとんどの不快症状は改善し、翌日にはすべて回復した。

併発している例2:
膝や腰が痛い、血圧も降圧剤を飲んで上が180位、目もかすむ、夜間にトイレに4〜5回は行く、という80代女性。煎じ薬を服用し始めて3週間ぐらいからトイレに起きる回数が2回に減り、疲労感が取れてきた。服用後1か月で足の冷えが改善し、2か月半には血圧が150ぐらいに下がった。現在も服用中。

高血圧疾患例3:
2年ほど前から急に血圧が上がり降圧剤を服用中の70代男性。2種類の降圧剤を服用して上が150で安定した。降圧剤と併用して漢方薬を食間に服用。たまに忘れて2回の服用になってしまうこともある。1か月半で血圧が130台になり、2ヶ月目には110台に下がった。現在も継続服用中。いずれは降圧剤が少なくなってくると思われる。

腰痛例4:
仕事中に椅子から立ち上がろうとした時ぎくっと痛みが走り、その後歩けず、その日から漢方薬服用。翌日はベットから起き上がるときは人の介助を必要としていたが、だんだんと痛みは減り、2日目は起き上がるときはまだ痛みが少しあるが、他はほぼ回復。日ごとに回復した。

鬱病例5:
年度末で多忙であった時に親族を亡くし、その後からうつうつとしてきた男性。ご家族が抗うつ薬以外での治療を望み、漢方薬を服用。その間、気分転換にご家族が連れ出したり煎じ薬を飲ませたりする。ほぼ毎日規則的に3回服用した。仕事もセーブしながら休養し、だんだんと幻覚幻聴・いらいらなどが減り約3か月目にはほとんど回復してきた。


このように疾患によってはすぐに効くものも多くあります。特に今は風邪やインフルエンザに備えて個人個人にあった漢方薬を備えておき、かかったかなと思ったときにすぐに服用を開始すれば進行せずに治ってしまうこともあります。

2009/08/07

夏期休暇とぶんじくん商品券

7月18日の記事(夏の営業について)でお知らせ致しましたとおり、もとまち漢方薬局では8月9日(日)から16日(日)までの8日間をお休みとさせていただき、17日(月)より営業を再開いたします。お客さまには大変ご不便をおかけいたしますが、よろしくお願い申し上げます。明日8日(土)は通常通り営業いたしますので、ご利用をお待ちしております。なお、当店の営業日・営業時間等につきましては PC用ホームページ店舗営業時間 でもご確認いただけます。

当店の夏期休暇中には、いよいよ ぶんじくん商品券 が発売されます。当店でももちろん10月末日までご利用になれます。また、当店では同時に開催されるスタンプラリーも実施しております(ブルーレイ内蔵地デジ対応テレビや、スタンプラリー実施店で使える生活応援商品券が当たります)。ぶんじくん商品券の取扱店・スタンプラリーの実施店につきましては 国分寺市商工会リスト でご確認ください。

2009/08/06

癌の治療と漢方薬

細胞が分裂して1つから2つさらにそれぞれが倍になり4つへと、私たちの体は毎日細胞分裂を繰り返しています。分裂する前にはDNAの複製を行い、全く同じ情報をコピーする作業が行われています。癌化は、その複製から分裂までの過程のどこかにミスが生じて、そのまま細胞死に至らずに増殖能を持ったまま複製分裂していくことにより起こります。DNAのコピーに間違いが起こると大変ですから、これを間違いなく行なうためのシステムを私たちの体は備えています。間違いをチェックする機能、修復するまで合成をストップする機能、間違いを修正する機能などが働き、間違いを防いでDNAのコピーを正常に行っているのです。しかしながら、それらの間違い防止機能がうまく作動せず、間違ったDNA情報のままコピーを始め、そのまま細胞分裂時の間違い監視システムをすり抜けて、時として異常な細胞(癌細胞)が増殖を始めてしまう場合があります。このような癌細胞は正常細胞と比較すると増殖スピードが速いものが多いので、早めの治療が望まれます。

抗がん剤による治療としてDNA合成阻害剤や細胞分裂阻害剤などが古くから使われていますが、癌細胞だけではなく、細胞分裂・増殖が活発に行われている口腔粘膜・消化器粘膜・毛根・骨髄等も、どうしても抗がん剤の影響を受けやすくなります。正常細胞には影響を与えずに癌細胞だけ増殖を抑えるような抗がん剤が理想であるとして、抗がん剤の開発に各社製薬企業・ベンチャー企業などが研究開発を活発に行なっています。私も最近までそういった抗がん剤開発研究に従事していました。現在では分子標的型抗がん剤といってなるべく標的分子だけをターゲットにした治療薬の開発が主流になってきています。これはどういうものかというと、酵素阻害剤などで細胞増殖の異常を引き起こすもとになっている酵素をターゲットにして阻害します。標的が限られているために副作用も今までの抗がん剤のように癌細胞だけではなく正常細胞にも同様に作用してしまうということが少なくなってきます。また、これらの分子標的型抗がん剤は遺伝子によって効果のある人と無い人があることも知られているため、遺伝子チェックによりその薬剤の感受性を調べるといったことも行われています。

さて、癌に対する漢方薬の治療としては、抗がん剤による治療や放射線による副作用の軽減や精神面からのバックアップ(病は気からといいますが、癌と宣告された場合にはこのバックアップは必要であると思います)、体力増強、自己免疫能力の改善、癌部位切除後においては体の回復、時には単独での抗ガン作用等を期待して使用することになります。栄養をつけ消化機能を回復させる六君子湯などは消化器癌によく用いられます。癌と診断された時は効果の高い煎じ薬(品質の良いもの)を他の治療と併用することが最善であると思います。いろいろな健康補助食品サプリメントがありますが、ブームが去ると廃れていくものはそれなりのものであり、効果が認められている医薬品である漢方薬とは違います。病気で苦しんでいるときには何でもすがりたくなる気持ちはわかりますが、怪しげなものには少しも効果はありません。

次に癌予防の面からの漢方薬について考えてみましょう。
消化器癌になりやすいのはどういう場合でしょうか?ストレスがかかる状態に長くさらされている場合や、胃腸機能が弱い場合、潰瘍がある場合には、胃酸によって荒れた粘膜の修復を一生懸命行っていますが、そういった状態が頻繁であるほどDNA合成に間違いが起こる確率が高くなると思われます。よって、個人でストレスをためないような生活を心がけることが前提ですが、ストレスに抵抗できる体にする、胃腸の機能を高める、潰瘍ができた場合は早めに治す、もともと胃腸が弱い場合には胃腸を丈夫にしておくなど、漢方薬を用いて予防ができます。また、お通じがすっきりこない場合には、血行を改善する等体質にあった漢方薬で改善しておくことが予防になります。食生活にも気をつけ、塩分を控えた食事にする、刺激の強すぎる食材の取りすぎに注意する、脂肪の多い食品の取りすぎに注意する、ということも予防になります。
肝臓癌の予防としては、アルコールの取りすぎに注意すること(飲み過ぎる機会の多い方にはお薦めの漢方薬があります)、漢方薬で血流の改善をしておくこと、ストレスをためない生活を心がけること等でしょうか。肝炎・肝硬変から癌へと進行することがありますので、このような時は治療に漢方薬を取り入れることで予防効果が高まります。柴胡剤が使用されることが多いです。
腎臓癌の予防としては、常日頃から尿の出具合、体のむくみには気をつけていること、腎炎を併発するような状態(高熱が続くなど)をなるべく避けること、風邪をひかないような体づくりをすること、風邪をひいてもすぐに治すこと。
肺癌の予防としては、タバコを吸わないこと(タバコを吸えば必ず癌になるというわけではありませんが、原因となるものを取り除くことが予防です)、大気汚染、アスベストなどに気をつけること。
いずれの癌の予防にも共通して言えることですが、風邪をひいたらすぐに治し、長引かせないこと。回復力、免疫力をアップしたり、こじらせないためにも漢方薬を初期から取り入れることが望まれます。もし長引いてしまったときは検査をしっかり受けながら漢方薬を取り入れてはどうでしょうか。

2009/08/05

煎じ薬の品質

漢方薬の中でも煎じ薬がもっとも効果が高いことはご存じかと思いますが、同じ煎じ薬でも用いている生薬の品質により効果はかなり異なります。同じ名前の生薬でも品質や産地の違いにより、2~4倍ぐらいの価格差のあるものもあります。

2009/08/03

関節リウマチなどの膠原病及び自己免疫疾患

自己免疫疾患とは、自分の体で作られている正常な組織や細胞などを異物と判断して攻撃してしまう疾患です。症状は全身に及ぶものから特定部位のみのものなどいろいろあります。ほとんどは生涯にわたり病気とつきあっていくことが多い疾患と言われていますが、漢方薬で改善することができます。辛抱強く治そうとする努力も大事です。