2009/04/30

便利な抽出パック包装

慣れない方にとってお薬を煎じるのは面倒なもの。うっかり煮詰めてしまったり、慣れていても毎回同じように煎じるのは簡単ではないかもしれません。当薬局ではご希望があればお薬を患者さまにかわって煎じ、抽出液をアルミパックでレトルト包装いたします。煎じる手間が省ける、火を使う心配がない、匂いが気にならない、長期(約2か月)保存可能、携帯に便利で旅行にも持参できる、すぐに服用できる…、といった便利なものです。市販のものに比較して品質の良い生薬を使用し、個々に合った処方、服用等をアドバイスしています。

2009/04/29

漢方薬のメリットと効果

西洋医学では病気でないと診断されればいくら不快な症状があってもこれに対してお薬は出ませんが、東洋医学ではそのような不快な症状を取ることができます。漢方薬は気・血・水の流れを整え身体の調和を図り平衡状態を保たせる薬ということでしょうか。さらに副作用はほとんどありません。

漢方薬の中でも煎じ薬はエキス剤や丸薬に比べて優れた効果を発揮します。煎じ薬に用いられる生薬の品質は様々ですが、質のよい生薬を使うことが大切です。

また、漢方薬は効果が出るまで時間がかかると思われがちですが、即効性のものも多くあります。時間がかかるものでもほとんどの場合服用開始3か月後には何らかの効果が現れます。「こんな症状が漢方で?」ということもございますので、ぜひお試しください。

煎じ薬のよいところ

お薬の剤形としては水剤→散剤→錠剤の順に吸収が遅くなります。さらに、胃腸にトラブルがある場合や弱い場合には錠剤(カプセル剤も含む)が溶ける過程でますます胃腸に負担をかけることになります。漢方薬も同じことです。水剤である煎じ薬は胃腸にかかる負担が少なく吸収が良いのです。さらに吸収を良くして効果をあげるために食間(食後2時間)で服用していただいています。

世の中で普及しているエキス剤は、どういう生薬が用いられているか、また規定量がしっかりと含まれているか等が不明です。また安定した剤型を維持するための添加物も含まれています。原料を見極めて調合した質の良い煎じ薬を飲んでいただくと、短期間で効果が発揮できるのです。早く治ればその分余計な出費もかかりません。

煎じ薬はエキス剤と異なり一人ひとりの体質に合うよう微調整をすることができます。煎じ薬は高いから継続するために少量ずつ長く飲みたい、という声を耳にしますが、これではなんのために飲んでいるのかわかりません。きちんと規定量を規則的に飲むことで早く薬いらずの生活に戻れるのです。

2009/04/28

インフルエンザと漢方

インフルエンザは急に38〜40度の高熱が出て、倦怠感・筋肉痛・関節痛などの全身症状が通常5日間ほど続きます。食欲がなくなり、咽頭痛や咳といった症状が出たり、気管支炎から肺炎をおこすこともあります。また重症化すると脳炎や心不全に至ったり、体力のない高齢者や乳幼児などは命にかかわることもあります。

最近では新型インフルエンザの発生も危惧されています。インフルエンザは飛沫感染ですから、うがい、手洗い、そして人混みではマスクを着用することが予防となります。また部屋の加湿をすることも効果があります。もし罹ってしまったらお薬はタミフル・リレンザなどありますが、これらは発熱後数時間経たないと感染したかどうかわからないため服用できません。しかし、漢方では発症時からすぐに対応可能です。

発症初期で発熱悪寒があり汗をかかない場合には麻黄湯あるいは葛根湯を使います。頭痛・腰痛・関節痛がある場合は麻黄湯、項部から背・腰などにかけて凝りや痛みがあるものには葛根湯がいいでしょう。これらを飲んで発汗すると症状は徐々に改善しますが、発汗しない場合には別のものを選択します。ご高齢の方や虚弱な方は高熱が出ても顔色は青く手足は冷たいことがあり、その場合も別のものを選択します。日ごとに症状が変化していきますので、それらを踏まえて煎じ薬を変更していきます。